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アメリカ山ガーデンベース

America-Yama garden base

用途:学童保育施設 / 多目的スペース

専有面積:350 ㎡

階数:3階 (4階建て中)

構造:RC造 (既存建築)

施工:ワイズコンストラクトオフィス

構造アドバイザー:井上健一構造設計事務所

​写真:長谷川健太

principal use:after school + multi-purpose spacetotal floor area:350 ㎡

number of stories:3rd floor /4 stories

structure:RC

construction:wides construct office

structural engineer:Kenichi Inoue

photo:kenta hasegawa

みなとみらい線終点「元町・中華街駅」の駅直結のビル(日本初のビル型公園)内にある学童保育施設の内装計画。施主である一般財団法人三和徳育会はもともと同フロア内で保育園(アメリカ山徳育こども園)と学童保育施設(アメリカ山ガーデンアカデミー)を運営しており、学童保育施設の隣接するテナント区画を新たに借り上げ、児童数が増えている学童保育施設を拡張することがこのプロジェクトのスタートであった。

学童保育の稼働時間は小学校が終わってから親の仕事が終わるまでの間のみで、広い空間を有しているのにも関わらず、おおよそ平日の20時ごろから翌15時頃までの間と土日祝などの休日は有効活用されていない。また、現在は周辺マンションの開発が進んでおり、一時的に児童数は増えるが、数年経つと高学年になった子供たちが塾に行き始めたり、卒業したりと、児童数の変動も起きやすく、必要なスペースも変わってくる。そういった学童保育施設を地域に対して積極的に開き、交流拠点、情報発信拠点として同時に活用していくため、「衣替えのインテリア」を提案した。

「ガイド:空間を構成する補助フレーム」と「スライド:様々な機能をもった2点吊りの建具」によって、空間を伸縮し、様相を変化させ、多様なアクティビティ対応することが可能である。ガイドに沿って可動する「スライド」は、ホワイトボード、黒板、展示壁、鏡などの多種多様な仕上げを施し、小口のサネ加工による嚙み合わせとフランス落としによって固定できる仕様としている。施設を運営していきながら必要な枚数を増やしていったり、新しい仕上げのスライドを足していったりもできる。

棚を足掛かりに飛び交う「ガイド」はスライドのレールを担う鴨居と、照明を担う火打ちの組み合わせでできており、搬入/工期/コストを考慮し、間柱材などを芯材としてそれを両側から薄い合板でサンドイッチする工法としている。長い部材が搬入できる経路や窓がないテナント区画に置いて、扱いやすい小さい部材の組み合わせ且つ簡易的な金物やビス止めによる接合によって、7mほどのスパンを飛ばし、スライドを吊り下げてもビクともしない強度を実現している。H型鋼のフランジのように効いて撓たわみを防ぎ、四隅の火打ちが横揺れと座屈を抑止している。また、ガイドの上部のへこみは、火打ち側面上部に設けたライティングレール等への配線ルートにもなっている。ガイドは、隅切りの火打ちと相まって空間の単位と居場所感を生み出すとともに、壁天井の不燃化が必要な内装計画において木質の柔らかい印象と、構造的な緊張感を持った凛とした佇まいを獲得している。